Rating EFL Written Performance (English Edition)

この推薦文は、カタリン・ブクタ著Rating EFL Written Performanceについて解説するものです。この本は、英語を母国語としない学習者の作文評価における評価者の役割という重要な側面に焦点を当てています。言語テストの分野におけるこの学術的な探求は、評価プロセスにおける複雑な動態、特に評価者の主観性が評価結果にどのように影響するかを深く掘り下げています。

主な論点

  • 評価プロセスにおける人間の要素: この本は、評価プロセスにおける人間の要素を強調し、評価者の主観的な判断が評価結果に大きく影響を与える可能性があることを明らかにしています。この視点は、評価における客観性と標準化を目指す標準化されたテストの文脈において特に重要です。
  • 評価プロセスにおける影響因子: この本は、評価者の背景、経験、トレーニングなど、評価プロセスに影響を与える可能性のある様々な要因を探求しています。これらの要因を理解することは、より公平で信頼性の高い評価方法の開発に不可欠です。
  • 異なる評価方法の影響: この本は、全体的評価、分析的評価、主要特性評価など、さまざまな評価方法と、それらが評価者の意思決定プロセスにどのように影響するかについて考察しています。
  • 言語テストにおける信頼性の重要性: この本は、言語テストにおける信頼性の重要性、特に評価者間の信頼性と評価者内の信頼性を強調しています。
  • 思考発話プロトコル分析の使用: この本では、評価者の意思決定プロセスを調査するための方法として、思考発話プロトコル分析の使用を紹介しています。この手法では、評価者に評価中に自分の考えを声に出してもらい、その発話を分析して、評価プロセスにおける認知プロセスを明らかにします。

本書の内容

本書は、英語を母国語としない学習者の作文評価における評価者の役割という重要な側面に焦点を当てています。この本では、評価プロセス、評価者に影響を与える要因、さまざまな評価方法と、それらが評価者の意思決定プロセスにどのように影響するか、言語テストにおける信頼性の重要性、評価者の意思決定プロセスを調査するための方法としての思考発話プロトコル分析の使用について説明しています。

本書の構成

  • 第1部: 英語を母国語としない学習者の作文評価における評価者の役割についての理論的枠組みを提供しています。このセクションでは、評価プロセスに影響を与える要因、さまざまな評価方法、言語テストにおける信頼性の重要性について説明しています。
  • 第2部: 評価者の意思決定プロセスを調査した一連の経験的研究を紹介します。このセクションでは、ハンガリーの英語学習者を対象としたケーススタディを含め、思考発話プロトコル分析の使用について詳しく説明しています。

おわりに

Rating EFL Written Performanceは、評価者の視点から言語テストの複雑さを深く掘り下げた、示唆に富む書です。評価プロセスにおける人間の要素を認識し、さまざまな影響因子を探求することで、この本は評価の公平性と信頼性を向上させるための貴重な洞察を提供してくれます。

By 吉成 雄一郎

東海大学教授。コロンビア大学大学院ティーチャーズカレッジ(英語教授法)、信州大学大学院工学研究科(情報工学)修了。東京電機大学教授を経て現職。専門は英語教授法、英語教育システム開発。 さまざまな英語学習書、英検、TOEIC 対策書、マルチメディア教材等を手がけてきた。英語e ラーニングや英語関係の教材・コンテンツの研究開発も行う。全国の大学、短期大学、高専等で使われているe ラーニングシステム「リンガポルタ」も開発した。最近ではAI による新しい教育システムの開発にも着手している。