ESL/EFL Instruction for Beginner Learners: Themed Vocabulary, Speaking, and Writing: Teaching ESL/EFL Meaningful Input and...

この本、ESL/EFL Instruction for Beginner Learners: Themed Vocabulary, Speaking, and Writingは、英語を母国語としない、あるいは外国語として学ぶ初級レベルの学習者に対し、魅力的で効果的な授業を行うための包括的なリソースです。著者は、ネブラスカ大学カーニー校でESL/EFL指導の修士号を取得し、15年以上の豊富な指導経験を持つジョセフ・ジェンセン氏です。

この本は、初級レベルの学習者のニーズと能力に合わせて調整できる、テーマ別の語彙、スピーキングプロンプト、ライティングプロンプト、楽しいイディオム、そして教室でのアクティビティを提供しています。

本書の構成

この本は、「食べ物」、「旅行」、「家族」など、異なるトピックやテーマを扱うセクションに分かれています。各セクションには、語彙リスト、スピーキングプロンプト、ライティングプロンプト、教室でのアクティビティなど、授業を作成するために使用できるさまざまなリソースがあります。提供されているすべてのリソースを使用することも、生徒のニーズや興味に最も適したものを選択することもできます。

各セクションの詳細

1. ターゲット語彙

このセクションでは、各テーマに関連する50の厳選された単語を提供しています。これらの単語は、学習者の英語理解を深めるように設計されています。

  • 単語の教え方
    • 文脈の手がかりを使う: 新しい単語を理解するために文脈の手がかりを使うように生徒に教えます。新しい単語を含む文章や段落を提示し、文中の他の単語を使って新しい単語の意味を判断するように生徒に求めます。
    • 単語ファミリーを使う: 共通の語根を共有する単語のグループである単語ファミリーを紹介します。例えば、「happy」という単語には、happiness、happily、unhappinessなど、いくつかの単語ファミリーメンバーがいます。これにより、生徒は新しい単語の意味をより迅速かつ簡単に理解することができます。
    • 例文を使う: 各単語を文脈の中で理解しやすくするために、例文を提示しています。例えば、「音楽」のテーマでは、「melody」、「rhythm」、「tempo」、「harmony」、「instrument」などの単語が挙げられています。
    • テクノロジーを使う: QuizletやMemriseなどのウェブサイトでは、フラッシュカードやクイズを作成することができます。
    • 実生活の教材を使う: 新聞、雑誌、広告など、実生活の教材を授業に取り入れます。

2. スピーキングプロンプト

このセクションは、「食べ物」、「色」、「家族」、「友人」など、12の異なるテーマに基づいて構成されています。各テーマには、ディスカッションを刺激し、言語表現を促すように設計された会話プロンプトのリストが含まれています。これらのプロンプトは、英語学習者にとって関連性が高く、興味深いものであり、日常生活、旅行、仕事に役立つ幅広いトピックを網羅するように厳選されています。

  • 効果的な使い方
    • テーマについて考える: 生徒にとって関連性が高く、興味深いテーマを選びます。テーマを選択する際には、生徒の語学レベルや文化的背景を考慮します。
    • テーマを紹介する: プロンプトに入る前に、生徒にテーマを紹介します。これは、短いプレゼンテーション、ビデオ、またはディスカッションを通して行うことができます。これは、生徒がプロンプトの文脈を理解し、アクティビティに積極的に参加するのに役立ちます。
    • 言語をモデル化する: 生徒に話すように求める前に、教師が言語をモデル化することが重要です。これは、文脈の中で言語を使用する方法の例を示すか、パートナーまたは生徒との会話をモデル化することによって行うことができます。
    • インタラクションを促す: スピーキングプロンプトを使用する際には、生徒間のインタラクションを促します。生徒をペアまたはグループに分け、プロンプトについて話し合ってもらいます。これは、生徒により本格的な文脈の中でスピーキングとリスニングのスキルを練習する機会を与えることになります。
    • フィードバックを提供する: 生徒がスピーキングの練習をしている間、発音、文法、語彙についてフィードバックを提供します。授業中に学んだ新しい語彙や構造を使うように促します。

3. 役立つフレーズ

このセクションでは、「食べ物」、「天気」、「学校」、「ペット」など、本の様々なテーマに関連する20のフレーズを収録しています。これらのフレーズは、生徒が日常生活の場面で効果的かつ自然にコミュニケーションをとれるように、厳選されています。

  • 効果的な使い方
    • テーマを紹介する: まず、役立つフレーズに関連するテーマを紹介します。例えば、「食べ物」がテーマであれば、生徒に好きな食べ物、よく行くレストラン、他の国で食べたことのある料理について尋ねます。
    • フレーズを紹介する: テーマを紹介したら、役立つフレーズを紹介します。黒板に書いたり、スクリーンに表示したりすることができます。フレーズを声に出して読み、生徒に復唱させます。各フレーズの 意味を説明し、会話でどのように使えるかの例を挙げます。
    • 発音を練習する: 発音は、言語学習の重要な部分です。生徒と一緒に各フレーズの発音を練習します。また、早口言葉やその他の発音練習を使って、生徒の英語の発音を向上させることもできます。
    • ロールプレイ活動: ロールプレイングは、役立つフレーズを文脈の中で練習する効果的な方法です。生徒をペアに分け、レストランの店員と客、旅行の場面での観光客と地元の人など、それぞれのペアに役割を与えます。会話の中で役立つフレーズを使うように指示します。ロールプレイングをより魅力的なものにするために、生徒自身の創造性を活かすように促します。
    • グループディスカッション: 役立つフレーズを練習するもう1つの方法は、グループディスカッションです。生徒にテーマに関連するトピックについて話し合い、会話の中で役立つフレーズを使うように指示します。これは、少人数のグループで行うことも、クラス全体のアクティビティとして行うこともできます。
    • 評価: 最後に、役立つフレーズを評価の一部として使用し、生徒の理解度や文脈の中で使用できるかどうかをテストすることができます。筆記試験や口頭試験を作成したり、ロールプレイ活動やグループディスカッションを使用して、フレーズの理解度を評価したりすることができます。

4. ライティングプロンプト

このセクションでは、本のテーマに関連する様々なトピックについて、英語学習者がライティングスキルを練習するための教材を提供しています。各テーマには3つのライティングプロンプトがあり、生徒のライティングスキルを向上させ、語彙力を高めるために注意深く作成されています。

  • 効果的な使い方
    • テーマを紹介する: 生徒にテーマを紹介し、トピックに関連する基本的な語彙を提供することから始めます。これは、生徒がライティングプロンプトと、どのような文脈で書くのかを理解するのに役立ちます。
    • 適切なライティングプロンプトを選ぶ: 生徒のレベルや語学力に最も適したライティングプロンプトを選びます。例えば、初心者レベルの生徒であれば、シンプルで分かりやすいライティングプロンプトを選びます。
    • 明確な指示を出す: 教師は、求められる文章の種類、単語数、その他の具体的なガイドラインなど、各ライティングプロンプトについて明確な指示を出す必要があります。
    • ライティング前の活動: 教師は、生徒が書き始める前にアイデアを出し、考えを整理するのに役立つ、ライティング前の活動を提供することができます。これらの活動には、ブレインストーミング、アウトラインの作成、クラスタリングなどがあります。
    • 仲間からのフィードバック: 教師は、生徒が互いに自分の書いたものを見せ合い、フィードバックを提供することを奨励することができます。これは、生徒がライティングスキルを向上させ、互いに学び合うのに役立ちます。
    • 推敲と編集: 教師は、文章の推敲と編集の方法についてガイダンスを提供することができます。これには、文法やスペルの誤りがないかどうかの確認、明瞭さと一貫性のための修正、文章がスムーズに流れるようにすることが含まれます。

5. 楽しいイディオムとフレーズ

このセクションでは、各テーマに関連するイディオムとフレーズを紹介し、その意味と使い方を説明しています。

  • 効果的な教え方:
    • 文脈化: イディオムやフレーズを文脈の中で提示すると、生徒は意味や使い方をより簡単に理解することができます。
    • 実生活の例: イディオムやフレーズが実際に使われている例を示すことで、生徒は日常生活のコミュニケーションの中でどのように使われているかを理解することができます。
    • 視覚教材: 絵やビデオなどの視覚教材を使用すると、生徒はイディオムやフレーズをよりよく記憶し、適切な文脈と関連付けることができます。
    • 反復: イディオムやフレーズを学ぶには、反復が重要です。教師は、生徒が学習内容を強化するために、会話や作文の中でイディオムやフレーズを使うように促すことができます。

6. 教室での活動

各テーマには、学習内容を練習し、定着させるための教室での活動の提案が含まれています。これらの活動は、楽しくインタラクティブなものになるように設計されており、ペアワーク、グループワーク、ロールプレイングなど、様々な形式があります。

  • 効果的な使い方
    • 目標を明確にする: アクティビティの目的を生徒に伝えることが重要です。生徒は何を学ぶべきかを知っていれば、アクティビティに参加することに意欲的になり、モチベーションも高まります。
    • 明確な指示とフィードバック: 生徒が課題を理解し、そこから学ぶことができるように、明確な指示とフィードバックを提供することが不可欠です。

終わりに

ESL/EFL Instruction for Beginner Learners: Themed Vocabulary, Speaking, and Writingは、初級レベルの英語学習者のための貴重なリソースです。この本は、学習者のコミュニケーション能力の向上、語彙力の拡大、そして英語圏の文化への理解を深めるのに役立つと思いますよ。

By 吉成 雄一郎

東海大学教授。コロンビア大学大学院ティーチャーズカレッジ(英語教授法)、信州大学大学院工学研究科(情報工学)修了。東京電機大学教授を経て現職。専門は英語教授法、英語教育システム開発。 さまざまな英語学習書、英検、TOEIC 対策書、マルチメディア教材等を手がけてきた。英語e ラーニングや英語関係の教材・コンテンツの研究開発も行う。全国の大学、短期大学、高専等で使われているe ラーニングシステム「リンガポルタ」も開発した。最近ではAI による新しい教育システムの開発にも着手している。